金融機関のタブレット導入、iPadがアンドロイドの3倍
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130524/479484/ via @nikkeibpITpro
金融機関でiPadがAndroidタブレットの3倍ほどのシェアを持っているというこ とだが、この差は今後縮まっていくだろうということだ。
ただ、この場合iPad対Androidということなので、Androidの方は複数メーカーの製品を総合しての数字であり、iPadを単独で販売するAppleのダントツの一人勝ちには違いない。
しかし、価格面ではAndroid陣営は大きくアドヴァンテージを持ち続けることが予想されるし、iPadは徐々にそのシェアを失っていくことは道理だ。
それに、大いに遅れをとっている感のあるWindowsタブレットも永遠に今のままではないだろう。
PCの世界での親しみやすさから、徐々にシェアを奪っていく可能性もないわけではない。
この世界はまだまだこれからなのだ。
金融機関で顧客向けに商品説明などに使うので、PCのモニタを一緒に観るよりも 一緒に顔を近づけて覗き込むタブレットは顧客との距離感的にも望ましいという。
若干心配なのはセキュリティ面だ。
その気になれば誰でもカバンにでも入れて持って帰れてしまうし、もしその金融 機関の重要な情報にアクセス可能な状態になっていたりすると、それこそ取り返しのつかない不祥事のオンパレードになり、逆にマイナスイメージになってし まうだろう。
運用の仕方次第ではあるが、この手の事件に世間も敏感になっているのでセキュ リティ面は疎かにはできない。
まあ、簡単に持って帰れないような大きく重たいタブレットを導入するという手 もあるが、これはコストとの兼ね合い次第というところか。
またファンドデータアプリ、ライフプランシミュレーションアプリなどの有料ア プリを投入するという記述もみられる。
ハードウェアがインフラとして導入されれば、あとはソフトウェアの出番という パターンは従来のITシステムの王道だ。
ここで何かいままでと同じでどうしても新鮮味のなさを感じてしまう。
金融機関のサービスは、人の資産を扱うものでもあるし、機械が相手するより人 の出番を必要とする世界であると私は思う。
銀行の中でタブレットを使って顧客との距離感を変えることに腐心しているので あれば、アプリを通してデータを覗くだけのシステムではなく、人を介 在した より付加価値の高いサービスを展開するのが流れに忠実ではないだろうか。
何より、タブレットを通じてテレビ電話みたいな形でデータを一緒に見ながら話 をするとか、そうした昔々の方法論を今のテクノロジーで再現する仕組みを考える方が面白いと思うがいかがなものだろうか。
ともかくも、タブレット端末のもたらすイノベーションは確実に起きているし、 より効果的なビジネス上の活用法も様々に出てくるだろうと思う。
少し飛躍するが私はタブレット端末によって弁護士や検察官も多くが不要になる のでは?とさえ考えている。
まあ、その件はまたいずれ改めて書こうかと思う。